双極性障害者が自殺することを防いで生き残るために【自殺防止】

まずはじめに、今回の記事では自殺について僕の思うところを書きたいと思う。なので、現在あなたが精神的に不安定な状態にあり、他人が書いたブログであっても自殺に関する話題には触れたくないと思うならば、すぐにこのブログから去ってほしい。

アベマで自殺の特集をしていたので、今回の記事では双極性障害を患い、何度か自殺未遂を経験している僕が思うところを書いてみたいと思った。

双極性障害を患う人は、衝動的に自殺を試みてしまうことがある。これは、僕自身も経験したことだけども、一般的に人が「死にたい」「消えたい」などと思うシチュエーションとはかなり異なっている。

一般的に人が死を考える場面とはどのようなものかと想像してみると、昼でもカーテンを閉ざした部屋の中で一人、頭を抱えて、いつまでもいつまでも同じ悩みが思い起こされ、そして彼ら/彼女らは静かに死を選ぶ。

細かなディテールの違いはあれども、多くの人がイメージするうつ状態と自殺というのはこのようなものではないかと僕は想像する。

双極性障害は「ノリ」で死のうとする。

いっぽう双極性障害の当事者である僕の場合は、希死念慮(死にたいという気持ち)はとても衝動的で「さあそろそろやっか」といった軽いといっても過言ではないものだ。この点はうつ病や一時的な適応障害で抑うつ状態になって「消えたい」などと思う人の心的風景とはかなり異なっていると思う。もちろん双極性性を抱える人にも多様な人がいるので、すべて同じというわけではない。

殺傷能力の高い物品を身近に置いてはいけない

これまでに出会った精神科医の方が必ず言われることだが、双極性障害で最も自殺のリスクが高まるのは躁とうつが混ざって現れる「混合状態」だ。これは文字通り躁とうつが混ざって起こり、当人にもどっちがどっちかわからなくなる。

そして、これはあくまでも僕の感じ方だけれども「もうこのくらいでいいっしょ。十分生きたでしょ」という、ある種の軽い感覚が訪れる。

適切な例えではないかもしれないが、昔、俳優の窪塚洋介さんがマンションのベランダから飛び降りるという騒動を起こしてニュースになったことがあった。飛び降りる前に彼は「I can fly(俺は飛べる)」と述べたそうだ。

窪塚さんが精神疾患を患っていたのかどうか僕は知らないし、この事件で彼が述べた言葉と、まかり間違えば死んでいたかもしれない高さから飛び降りる際に吐く言葉とは思えない軽さのアンバランスさは、双極性障害を患い、何度かの自殺未遂を経験した僕の内心とまさしくピタリと一致するのである。

さて重要なことだが、双極性障害を患う人は、簡単に自分を殺すことができる手段からは徹底的に離れるべきだと僕は思う。たとえば、タワマンなど高層建築物には住まない、致死性の高い毒物にかかわる仕事はしない、猟銃やクロスボウなどを所持しない、といったことだ。

富士の樹海に行って衰弱死を図ったり、電車に飛び込んだりすることは予備行動が多く衝動の赴くままに完遂することは難しい。だが銃の引き金を引くのは一瞬の「ノリ」でできてしまう。だから危険なのだ。

僕は確実に言えることは、もし僕が過去に、ここで述べたような様々な自分を簡単に殺せる手段を有していたならば、僕は間違いなくとっくに死んでいただろう。

双極性障害を抱える人の希死念慮は本当に突然にやってくる。そのときに銃や毒物などが手元にあれば本当に簡単に死んでしまうことになる。だからたとえば、もしあなたがクレー射撃や狩猟といった、銃を扱う趣味を持ちたいとしても、それは今回の人生では諦めた方がいいということだ。

俳優の田宮二郎氏や、作家のヘミングウェイのように本当に簡単に人は死んでしまう。

おわりに

最後に、繰り返しになるが現時点弟子を考えている方に僕が言いたいことは、

あなたのことはよく知らないが、僕はあなたに死んでほしくないと思っている。
個のブログにたどり着いたあなたと僕とは、全く赤の他人というわけでもない。
その僕が、あなたに死んでほしくないと、そう思っている。

どうか忘れないでほしい。

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