PC(パソコン)でゲームをプレイする場合、一般的にはキーボードとマウス、またはゲームパッドが選択肢となります。
この記事は、ゲームパッドパッドでしかPCゲームができなかったファミコン世代の中年が、40歳の手前で一念発起し、キーボード&マウスでゲームができるようになるまでの体験記です。
何度かに分けてシリーズものの記事として書いていきたいと思います。
WASDかEDSFか
キーボードでゲームをプレイする際の基本的な考え方として、一番メジャーなWASDがいいのか、それともESDFがいいのか?については以下の記事で書いています。
WASDとESDFはもちろん違いがあるのですが、この連載では同じものとして扱います。
結論:誰でも練習すればWASDでゲームできるようになる
いきなり結論を書きます。キーボードとマウスでゲームをプレイすることに苦手意識のある方、心配無用です。慣れれば誰でも、まるで生まれたときからそうであったかのように、ゲームパッドと同じように、自分の体の一部であるかのごとくにキーボードとマウスを操れるようになります。
なにか特殊な能力があるわけでもなく、特別な訓練法を積んだわけでもない、ただのおっさんである僕にできたのだから、きっと誰にでもできるはずだ、と考えるのは無理な考えではないでしょう。
はじめに
僕は家庭用ゲーム機で育ったいわゆるファミコン世代です。
ファミコン→スーパーファミコン(スーファミ)→PCエンジン→メガドライブ→3DO→プレステ(PlayStation)→プレステ2 (PlayStation 2) などを時代の流れとともに遊んできました。
そんな僕がパソコンに初めて触れたのは20代の初めでした。最初にタッチタイピング(ブラインドタッチ)を習得して、普通にパソコンを使うことには難しさは感じなくなりました。
タッチタイピングの練習にはタイピング練習ソフトとして有名だった「特打(とくうち)」シリーズの「北斗の拳」を使いました。
しかしタッチタイピングを習得したものの、ゲームだけはどうしてもキーボードとマウス操作になじむことができませんでした。
「WASDキーで前後左右移動?なんだそれは!そんなことできるわけない!」という感じで投げ出してしまったのです。
その後も、何度となくトライしてみましたが結局続かず投げ出す、ということを繰り返していました。
PCゲームでもゲームパッドを使い続けていた
そんな次第で、僕にとってゲームをプレイするにはゲームパッドが欠かせない存在だったのです。
キーボードでゲームできる人は「あこがれの存在」
そんなこんなで、僕は40代になりました。YouTubeではゲーム実況というジャンルが確立されていました。一昔前にはゲーム実況と言えば無言かテロップ、またはゆっくり実況が定番でしたが、今では顔や部屋も映してゲーム実況されている配信者のほうが多いのではないかと感じます。
そんな人たちは、当たり前のようにキーボード&マウスでゲームをプレイしていました。そしてあきらめかけていたキーボード&マウスでゲームをプレイしてみたい欲求が再燃してきたのです。
実際のWASD練習と心構え
好きなゲームでないと続かなかった
最初はSteamで無料で配信されていた「Aim Lab」というFPS練習用のゲームや、数回しかプレイしたことがないのになぜか持っているマインクラフトなどで練習を開始したのですが、すぐにしんどくなってしまって続きませんでした。
やり込み済みで自分好みのゲームをプレイしたほうがいい
これは僕だけかもしれませんが、すでにやり込んでおり隅々まで理解しているゲームのほうが、不慣れなキーボードによるWASD操作の練習を長く続けることができました。逆に新作ゲームなどの馴染みのないゲームはキーボードでプレイすることがとても辛く、心が折れそうになって何度もゲームパッドに手を出しかけました。
方向移動さえ身につけばどうにでもなる
僕の場合、最後まで難関だと感じたのは上下左右の移動の感覚を、頭で考えることなく実行できるようになるプロセスでした。逆に言えば方向移動の感覚さえ身につけることができれば後はどうにでもなります。そもそも方向移動以外の操作はゲームによって千差万別です。
どんなキーボード・マウスを選ぶべきなのか
キーボード
「ゲーミングキーボード」と称したキーボードが多数存在しますが、結論から言うとゲーミングキーボードでなくてもゲームをプレイするにあたって全く問題はありません。実際に僕が愛用しているのはゲーミングではないFILCOのメカニカルキーボードです。
複数キーの同時押しに対応していることは絶対条件
とはいえ、キーボードでゲームをプレイする際に必須の仕様はあります。それは複数キーの同時押しに対応していることです。一般的には「Nキーロールオーバー」や「アンチゴースト」機能と称しているメーカーが多いです。
ゲームではなく普通にPCを利用する際には、たとえば「D」キーを押しながら「E」キーを押すという操作は必要とされません。そのためこのような操作をした場合、複数キー同時押しに対応していないキーボードでは後続のキー入力はなかったことにされる(まるでゴーストのように消えてしまう)のが普通です。必要ない機能だからです。実際にあなたがPCでキーボードで入力をする際にそのような操作が必要とされる場面はほぼ皆無であることがわかると思います。
しかしゲームにおいては、たとえば「D」キーでキャラを右に移動させながら「E」キーでなにがしかのアクション(ドアを開ける、攻撃する、ジャンプする)といった操作は普通に要求されます。これでは快適にゲームをプレイするのは困難であるため複数キーの同時入力に対応したキーボードが必須となるわけです。
この機能は「ゲーミングキーボード」と称した製品にはほぼすべて実装されているといっても過言ではありませんが、繰り返しになりますがゲーミングでなくてもこの機能を実装した製品は多数存在します。好みで選べばいいでしょう。
マウス
あなたがプレイしたいゲームのジャンルにもよりますが、個人的にはPCでゲームをプレイする場合にはキーボードよりもマウスの方が重要度は高いと僕は感じています。それは以下のような理由によります。
- FPSをはじめとしたシューティングゲームでは、狙った位置をポインティングするためにマウスの制度が大きく影響する
- マウスホイールボタンやサイドボタンの耐久性が求められる
キーボードとは異なり、マウスはゲーミングマウスに絞って選んだ方が後悔が少ないと思います。ゲーミングマウスを販売しているメーカーの多くは独自のデバイス管理ソフトを配布しており、マウスのどのボタンを押したときにPCに対してどのような入力が実行されるかといった設定を細かく行うことができるからです。
どうしてもなじめない操作はマウスに割り当てれば違和感が少ない
僕のようにゲームパッドで長くゲームを遊んできた人は、どうしてもキーボードではなじめない操作があることも珍しくないでしょう。そのような操作は右手のマウスのボタンに割り当ててしまえばゲームパッドに近い感覚で操作できることもあるかと思います。
WASDへの習熟度の変化
一念発起してWASDの練習を重ねた結果、自分の中での習熟度は以下のように変化していきました。
~14日 | 前後左右移動もままならない。ストレスがたまりまくりの状態。だがキーコンフィグを自由に設定できる喜びをモチベーションに、自分もいつかできるようになると信じて練習を続ける。 |
15日~2カ月 | 前後左右移動に関してはだいぶ慣れるが、まだ考えながらでなければ操作がおぼつかない。 |
2カ月~4カ月 | 前後左右は「当たり前」の状態に。 |
半年~ | すべてが「当たり前」になりゲームパッドと同じレベルになったと感じた。 |
1日のプレイ時間はきちんと記録していませんが3時間から4時間程度だったと記憶しています。おおむね4ヶ月後には難関だったWASDキーによる前後左右の移動についても全く思考を用いることなく身体が間隔を完全に会得したように感じられました。
おわりに
今回の記事では、ゲームパッドをつかなければゲームをプレイできなかった僕が、どのようにしてキーボードを使ったWASDでゲームをプレイできるようになったかについてまとめました。最後まで読んでいただいてどうもありがとうございました。