日本人は地縁社会、中国人は血縁社会

宮台真司さんが動画で言っていたこと。

「日本人は地縁社会。中国人は血縁社会」

これは僕も本当にそうだと思う。

中国人は血のつながりにもとづいて関係性が成立するつまり「血縁社会」だから、かりに血縁のメンバーが生まれた場所や一族が暮らす土地を離れたとしても、互いの関係性は切れることがない。血縁だから当たり前だ。

困ったらカンパもするし、血縁のメンバーが異国の地で起業したいとなれば血縁の中でお金を出しあって援助する。大学に留学したいとなればホームステイ先にも困ることはない。

だから世界中にチャイナタウンがある。アメリカのサンフランシスコやニューヨーク、イギリス、日本の池袋や横浜などが有名だ。その国の形態にもよるが人数が増えればその国の国政にも発言力を持つことになるだろう。

いっぽう日本はどうだろう。日本の地縁社会では、先祖の土地を離れたが最後、それが縁の切れ目となり「おまえは他人だ。もう知らん」となる。「自己実現」をもくろんでやってきた都会で「地縁社会」をゼロから築こうにもそれを許さない社会背景や文化があるからそれもままならない。

日本では仮に子供が海外の大学に留学したいといっても現地に頼れるものなどなく、すべてを一つの世帯でまかなわねばならない。年に数百万円の滞在費の出費を当たり前のこととして何も疑うことなく勘定に入れる。払えない世帯の子は海外で学ぶ資格を得られない。いわゆる「親ガチャ」だ。

都会、とりわけ東京都心にすべてを集中する政策を行ってきたのは政府だが、その結果として日本では、お互いを助け合い気を配り合う共同体は消滅したといえる。

日本人の人間存在のすべては、狭いマンションの一室やミニ戸建の世帯単位に分割された。その小さな単位で「自己責任」を是として、カネを払っている限りは僕らのことに注意を向けてくれる企業から受けるサービスだけを頼りに不安に包まれて孤独に生きている。それが21世紀の日本人だ。

まあそりゃ中国には勝てないよね。

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